いま、日本のサラリーマンはどのくらい副業しているのか
主要な公的・民間調査を通覧すると、正社員の「現在副業している」割合は一桁台後半〜約1割に集約します。たとえばパーソル総合研究所の定量調査では実施率7.0%、同時に企業の副業容認率60.9%（全面＋条件付き）という結果で、制度の容認が先行しつつ個人の実施は限定的という構図が見えます。さらに個人側の**副業意向40.8%**とのギャップも指摘されています。(パーソル総合研究所)
母集団を広く取った別調査では、「副業している人は8.4%」、副業が「認められている」と答えた就業者は27.5%という結果も出ています。実務面のハードルが、制度整備や意向の伸びに対して依然として大きいことがわかります。副業の平均月収は約6.5万円という実感値も示されています。(パーソルキャリア)
公的研究機関による調査でも、副業者の比率は1割弱の水準で確認されています。民間と公的の双方で、レンジの整合がとれている点は押さえておきたいところです。(国際法情報インターネットライブラリ)
本業があるのに、どうやって受注している？
副業の受注チャネルは、華やかなプラットフォームよりもリアルなつながりが主役です。フリーランス協会の白書では、「人脈」「過去・現在の取引先」「エージェントサービス」がもっとも稼げる獲得経路として上位に並び、実務の"営業ツール"はビジネス用メールアドレスや名刺が6割、SNSは5割という生活に溶けた連絡手段が中心であることが示されています。(フリーランス協会ニュース)
この構図を会社員の副業に引き直すなら、現実的な順路は①既存の信用から小さく再開 → ②不足分をエージェントで補完 → ③必要に応じて公募です。先にSNSブランディングへ大きく時間を投じるよりも、過去の成果の棚卸しと再アプローチのほうが短期の成果につながりやすい──というのがデータから読み取れる示唆です。(フリーランス協会ニュース)
忙しい会社員のリソース管理：現実とコツ
調査を丁寧に読むと、成功パターンは**「時間と約束（納期・検収条件）の設計」に尽きます。パーソル総合研究所の分析でも、スケジュール運用や仕事の組み立てスキルがパフォーマンスの向上や過重労働の抑制に資すること、企業側の最大懸念が労務管理の煩雑さ**にあることが示されます。つまり、稼働と納期の線引きが曖昧な状態は、受け入れも信頼も得にくいということです。(パーソル総合研究所)
現実に回すための原則は次のとおり。
- 週に使える副業時間を先に固定する：平日夜は何日・各何時間、週末は何時間――と"枠"を先に決め、2〜3割は空けておく（突発の本業・家庭都合に耐えるバッファ）。
- 受注窓口は最大2本に絞る：既存顧客＋エージェントなど。最低受注単位と納期ルール（例：着手〜納品2週間、修正2回まで、要件確定後に工数計測）を固定。
- 見積は素直に「合計作業時間」で提示：工程を分解し、各工程の所要時間（h）と前提条件を明示。
- 運用ログはシンプルに：「着手した」「中断した」「終えた」の3種で十分。週次に進捗を見返して、翌週の時間配分に反映。
- 受注前チェックをテンプレ化：要件確定／検収条件／前提リスク／見積根拠を3分で埋められるメモ＋メール下書きを常備。
地味な作法ですが、受けすぎ防止・請求漏れ防止・予実の可視化という三点を安定的に支えます。調査の示唆（「労務管理の煩雑さ」が企業懸念の最上位）に対する、最短距離の実務対応でもあります。(パーソル総合研究所)
ケースで考える：平日3日×各1.5時間＋土曜3時間の人
- 週あたり可処分時間：平日1.5h×3日＝4.5h、土曜3hで合計7.5h/週。ここから25%をバッファに回すと、実働は5.5〜6h/週が目安。
- 案件の適正：同じ「合計10h」見積の仕事なら、2週間で納める設計が上限。3週間以上が必要な大型は同時並行2本までが安全圏。
- 単価と条件：夜間作業の集中コストを加味して、日中比**＋10〜20%の単価設定を検討。その代わり修正回数は少なめ**にして品質の線引きを明確に。
- 切替ロス対策：本業→副業の最初の15分は手戻りが起こりがち。**「着手前チェック」（最新要件／差分／次の1作業）**で空振りを減らす。
上の設計は、実施率や平均副収入のレンジ（8.4%／約6.5万円）と無理のない整合がとれています。副収入レンジを押し上げたい場合は、単価の見直し（難易度・希少性に応じた価格付け）と納期の線引き（修正回数・検収を明確化）が効きやすい打ち手です。(パーソルキャリア)
そこで「Monerion」。副業の"売上と約束"を一画面で
副業は、限られた時間と約束（納期・条件）を守り抜く競技です。巨大SFAは要らないが、「今月いくら見込みが立っていて、どの案件がいつ動くか」は即座に把握したい。そこでMonerion。 Monerionは、売上・受注パイプラインの見える化に特化したミニマルな管理ツールです。ログイン前提の重い運用や複雑なワークフローを排し、会社員の副業に"ちょうどよい"粒度で設計しています。
Monerionでできること（実在機能のみ）
- 売上見込みを素早く整理：案件ごとに確度（確定／高・中・低）、金額、納期を登録。月ごとの見込み額と確定額を一覧で把握。
- 継続と単発を分けて管理：定額の"土台"とスポットの"山"を混在させず俯瞰でき、キャッシュの見通しが立てやすい。
- 請求漏れを予防：見積・請求の基本書類を同じ画面から作成でき、未請求の案件をチェックしやすい導線。
- 手元完結の安心設計：データはブラウザ内に保存（ローカル志向）。財務データを外部サーバーに上げない思想（バックアップは任意エクスポート）。
注：Monerionは管理会計寄りのライトツールです。税務の適法判断や申告書の作成を代替するものではありません。申告準備の記録整理や月次の見込み管理にご活用ください。
"会社員の副業"にフィットする理由
- 時間ファーストの設計に相性：見積や納期を所要時間（h）と期日で素直に持ち込める。
- 数字がすぐ見える：スプレッドシートほど細かすぎず、ToDoアプリより売上・納期に強い。**「今月／来月／四半期」**の切替で意思決定が速い。
- 続く運用：入力は案件情報の更新と請求作成が中心。余計な日誌運用やツール往復を省ける。
まとめ
- 実施率は概ね1割前後。制度の容認（60.9%）や意向（40.8%）は進む一方で、運用の難所が実施を鈍らせている。(パーソル総合研究所)
- 受注の主役は既存の信用。人脈／取引先／エージェントが主要経路で、メール等の生活密着ツールが中心。(フリーランス協会ニュース)
- 成功の分かれ目は時間と約束の設計。スケジュール運用と仕事の組み立てが、パフォーマンス向上と過重労働抑制に効く。(パーソル総合研究所)
- Monerionは「売上と受注パイプラインの見える化」に特化。請求漏れ防止・見込みの透明化を、会社員の副業に必要な最小操作で実現します。
参考・出典
- パーソル総合研究所「第三回 副業の実態・意識に関する定量調査」（2023年10月26日）。実施率7.0%、企業の副業容認率60.9%、副業意向40.8%等。(パーソル総合研究所)
- パーソルキャリア「副業の実態調査【最新版】」（2024年1月29日）。副業者8.4%、平均月収約6.5万円、企業の副業容認27.5%等。(パーソルキャリア)
- フリーランス協会「フリーランス白書2025」（2025年4月）。獲得経路の主力が人脈・取引先・エージェント、営業ツールはメール・名刺・SNS。(フリーランス協会ニュース)
- 労働政策研究・研修機構（JILPT）「副業者の就労に関する調査」（2024年）。副業者の割合・理由・形態に関する公的把握。(国際法情報インターネットライブラリ)